これは単なるお遊戯にすぎないものでございます。
keenのバンド活動とは何ら関係がないものだと思っていただきたい。
ハルずきん
在所。日本。んで東京都のどこか。
そんなところにそれはそれはかわいらしい女の子男の子がおりました。
そのこの名前は水無月遼と言い,いつもずきんはかぶってはいなかったのですがハルずきんと言って周りから可愛がられました。
そんな娘が大好き!ななかなか子離れできない父役。棗は涙を偲んで娘ハルずきんを森の病気がちな凪弟の元へ刺客に送りました。
何事も経験は大事ですもんね。
例えそれが何であろうとも。アハ☆
「遼―。じゃなくってハルずきん。コレで一発,やってくるんだよ。いいな?」
「はーい」
片手を上げて無垢なハルずきんは棗父の毒牙にやられています。
「せめて苦しまないように。それが情けというものだ」
だったら刺客に送るなよ。
人情を大切にしようぜよ!!
それが漢字の漢と書いて男と読むものだぜ(キラリーン)
まぁ,そこは純粋無垢なハルずきん。
片手にギラリと光るナイフを持って出発です。
さて,棗父は凪弟に何の恨みがあるのでしょう・・・?
きっと私生活でしょうね。
関与しない方向で行っちゃいます。
いいですね?
いいですよね?
はい。ありがとうございまーす。
「野を越え谷こーえーどーこまーでーもー」
軽やかな歌声が森へと響きます。
軽くステップまでしちゃってます。
あ,そこ石が・・・
ズドン
言うのが遅かったですね。
見事に転けましたね。はい。
その鈍さもハルずきんの愛嬌の内ということで。
しかしそんなに鈍かったら狼に食べられてしまいますよ。
「ハルずきんさん。」
ほら,狼英知がやってきたじゃないですか。
うかうかしてられないねー。
「えーっと,こんにちは」
そこはあどけないハルずきん。笑顔で対応。
「こんにちは。ハルずきんさんは何をしてらっしゃるのでしょうか?」
狼とは思えない。狼英知!!
どんな人でもだませそうなほほえみを讃えちょります。
「えーっとね。散歩」
おお!ハルずきん。とぼけるという方法にでた!
どうする。狼英知!!
「おやおや。嘘はいけませんね。その手のナイフはどう説明するんです?」
痛いところをつきましたな。狼英知。
ハルずきん!!ごまかしきれるか!!
「えー?棗父に渡されたの。まーどうでもいいけど」
なんか脱力系入ってません?
いつものかわいらしいハルずきんはいずこに!!
でてこーい。でてこいやー。
「そうですか。何ならもっと確実に殺せる方法を教えて差し上げたいところなのですが。僕もなにぶん忙しい身なので。一ついいことを教えて差し上げましょう。」
そういってニコリと笑う狼英知。
その真意は!?
「ありがとー。なーに?」
小首をくるんと傾げるハルずきん。
秋葉原系ではさぞかしもてはやされ・・・いやいや,で,どうなるのでしょうね?
「石の道と茨の道。どちらがいいですか?」
おや。意味深な。
「そうだねー・・・。じゃぁ。石で」
「ええ。そちらが近道のはずですよ。花畑もありますから。きっと喜んでくるのでは?最後の餞に。」
「そーだねー」
何げに不吉なことをいっていやしませんか?
そこは少し抜けているハルずきん。
意気揚々と石の道へと歩き出しました。
花畑へと続いています。
むしろ,ハルずきんの頭の方がお花畑ですが・・・
「るんたったるんたった」
転けないようにいくんですよー。
そうはそうと・・・
狼英知。
クスッ
黒いオーラがでてきましたねー。
アハハハハ
「暇つぶしでもしましょうか・・・クスリ」
え?今の暇つぶしだったんですか?
ってか暇なんですか?
英知サン。
パチン
指を鳴らしましたよ。
「「お呼びで?」」
そこに現れたのは黒子―ズ。
黒子棗と黒子那緒。
狼英知の配下なのであります。むしろ下僕っすね。
「凪弟のところにいって何とか処理してください。あと,ベットにはマイ枕を用意してくださいね。」
「「了解」」
黒子那緒はポツリとたずねた。
「処理って好きなようにしていいってことだよな?」
ため息をつきつつ狼英知は答える。
「煮るなり焼くなりお好きなように。ただし,今月は経費削減なんで必要以上にかけないでくださいよ」
いろいろと経済状態は大変なようで。
不景気ですからねー。
「ご主人。その犬耳,すっげー萌・・・」
バシィィィイィィィ
ものすごい音が響き渡りました。
余計なことを言うからですよ。変態父に徹しとけばいいものを。
おや,失礼・・・。
「何か言いましたか?」
「イイエ・・・・。あの行ってきます」
ものすごい何かにおびえていますねー。
いろいろと妄想と言う名の想像は膨らんでいる黒子那緒をほっといて黒子棗は茨の道を駆けていってしまいました。
「ぐふ」
まだまだ妄想に浸っている黒子那緒。
あんまり調子に乗ると・・・・
バシィィィィィイン
これまた遅かった。
2mは吹っ飛びましたね。広辞苑でしょうか・・・
あまりにも分厚すぎて判読不可能です!!
成仏しろよ。黒子那緒。
「早くいきなさい」
にっこりと微笑む狼英知。
いきなさいが行きなさいじゃなくて逝きなさいに見えますデス。
黒子那緒が行ったのを見届けると狼英知はゆっくりと歩き出した。
ところ変わってハルずきん。
綺麗なお花にかわいい動物。
まさにお花畑の住人。もう住民投票書いて出しちゃえ☆
そんなハルずきんでございました。
「わぁ〜。綺麗―」
うふふと微笑んでハルずきんはスキップをしておりました。
「それにしても親切な人だったなー」
狼のことを親切と言っていますよ。
まぁ,そこはハルずきん。
お花畑ですからね!!(しつこい)
「あ,つくしだー。凪に持っていってあげよー。最後の晩餐としてv」
黒いこと言ってません?
お花畑も枯れちゃいますよ。
そんなこんなで凪弟のところにつくのはしばらく遅そうです。
「ちょっ・・・何するんだよ。那緒!!」
森の中で悲鳴が!!
「なーに言っちゃってんの。凪。わかってるくせに〜♪」
「わかってない。理解するのもめんどい」
「あら,ひどいなー。凪姫は。」
「姫言うな。バカ那緒」
「ちちくりあうな。このバカップル!!」
肩が微妙にぷるぷるしている棗が怒鳴りました。
「へーへー」
那緒は両手をヒラヒラして凪を離した。
「さっさとやんねぇと,遼。じゃなくってハルずきんが来るぞー」
「遼・・・?」
凪の頭の上にはハテナマークが浮かんでいる。
「じゃ,俺が凪を処理するな。いいだろ?」
「ってか何で那緒がそんなウキウキしてるんだよ」
「何だよ。俺だけ仲間はずれ?」
凪がそう言うとあまりにもクリーンヒットだったらしく
那緒が凪の手をつかみました。
「俺と一緒に夢の国へと旅立たない?」
「は?」
戸惑っています。戸惑っていますねー。
当たり前です。
なんつー誘い方ですか。
「いいよいいよ。さっさと逝け。逝ってしまえ」
「冷たいねー。黒子棗―」
「はいはい。」
「じゃーなー」
「えっ。なんだよ!離せぇぇぇぇ」
そうやって凪は拉致られました。
とりあえず処理?
「さー,俺はゆっくり英知が来るのを待つとするかねー」
棗がベットにもぐりこみました。
余計なことをすると痛い目みますよー。
キィィィ
バタン
ハルずきんか?
「何で棗がいるんですか」
「よっ。ご主人。一緒に寝よーぜ」
「バカなこと言わないでください」
素敵な笑顔ですねー。狼英知。
どんな屈強な男でも縮み上がりますよ。
そのオーラは俺の邪魔するな。とっととでていけ。と言っているようです。
「ごしゅじーん」
バコォォッォォォオン
森の中でまた大きな音が・・・・。
何の音でしょうね。
「全く。このクローゼットの中にでも入れておきますか・・・。腐っても俺の家じゃありませんしね」
何げにひどいですよ。
完全犯罪ですか?
「それではゆっくりハルずきんを待つとしますか。」
バコォォッォォォオン
「何の音だろう・・・」
ハルずきんは近くまでやってきていました。
「ま,いっか☆」
そこは陽気なハルずきん。対して問題にしていません。
コンコンコン
「凪―。来たよー」
「それでは,右手のナイフを捨てて入ってきてください」
「はーい。」
ヒュン,グサッ
遼のナイフが右手を離れたようです。
にしても怖い音ですね。
「元気―?」
「元気ですよ」
ハルずきんはトテトテと狼英知に近付きました。
「凪。どうしてそんなに髪が金髪なの?」
「それはですね。劣性遺伝子の方が強かったからです」
「凪。どうしてそんなに萌な耳をしているの?」
「これは馬鹿な棗につけられたからです」
「凪。どうして緑の目をしているの?」
「前と同じです」
「凪。どうしてそんなに黒いの?」
「それは,ハルずきんで遊ぶためですよ。」
ニッコリと狼英知は微笑みました。
「さぁ,ハルずきん遊びましょうか」
「うん。」
「あ,そうそう。さっきのナイフ。クローゼットに投げ捨ててくれませんか?」
「わかったー」
ザシュ(抜く音)
バタン(クローゼットのドアを開ける音)
グサッッ(何かに刺さった音)
「ギャッ」
「何か声がしたよ?英知」
「それは幻聴です」
「そうなの?」
「そうです。ここの近くは不衛生ですからもっと遠くのお花畑で遊びましょうか?」
「うん!!」
こうしてハルずきんと狼英知はお花畑で遊びました。
棗が血だらけで帰ってきたのはまた別の話ということで。
fin