みなさん、おはようございます。
ただいま、朝の5時です。
右手にビデオカメラを持ってkeenメンバーの寝顔&寝起きをバッチリ映してしまおうと思っています。
英知によるビデオ撮影
事務所の計らいで結構いいホテルに泊まっているkeenのベースの月沢英知です。
昨日はライブだったのでみんな疲れていることでしょう。
そりゃぁ、誰が来ても気づかないようにね・・・(クスリ)
まぁ、そもそも俺がこんなことをしているのは紛れもない棗の妹。黒羽紫苑からの頼み事なのですが・・・。
最初は凪から行きましょうか。
それまで回想でもしちゃいましょう。
「えーいーちゃーん」
事務所で古書を読んでいると紫苑がニッコリした笑顔で俺のところに来ました。
「紫苑。」
俺がそう言うとますます紫苑はニーッコリして言ったのです。
「はい。これで、keenのみんなの寝顔と寝起きを撮ってきてね」
と言って渡されたのが今、俺の右手にあるビデオカメラ。
「何でですか?」
俺が不機嫌そうに言うと紫苑はんーと言って
「えー、だってー、keenファンの人に高値で売りつけられるしー・・・。というかぶっちゃけ私の趣味?」
いけしゃぁしゃぁと答えやがりましたよ。
「もし売ったら、英ちゃんにも5割あげるし。これでどう?」
「わかりました。手を打ちましょう」
あっさり買収されたわけです。
今月は本買いすぎてお金がないんですよ。
軽蔑した目で見ないで下さい。
あ、凪の部屋に到着です。
マスターキーで入りましょう。
どこに手に入れたかだって?
嫌ですねぇ。それは聞かない約束ですよ。
ガチャ
失礼しますと心の中でだけ呟いて凪の部屋に侵入。
向こうの方で寝息が聞こえる。
ほほう・・・これは深い眠りですね。とひっそり凪に近付く。
顔を布団から少しだけ出した凪の顔が見えた。
ナイスショーット!
パシャリ
紫苑から渡されたビデオカメラにはカメラも内蔵されていた。
グッジョブ紫苑。
いくらになるでしょうか・・・
2,3枚パシャパシャ撮って次の段階へと行きましょうか。
命名!!凪の寝起きはどーんなだー(そのまんま)
ネーミングセンスのない自分を恨みますがまぁ,行ってしまいましょう。
「凪。起きてください」
「ん・・・・」
おや?
「・・・・・・」
起きないですねぇ・・・
「なーぎー」
今度は体をゆさゆさと揺さぶる。
「・・・・・・・・」
おい。起きろ。(口調がちがう・・・・)
「起きろ。なぎーなぎぴょーんなぎのすけー」
「・・・・・・」
返答なしじゃないですか。
ってか寝起きいろんな意味で悪すぎですよ。
こうなりゃ最終手段です。
秘技!布団剥ぎ!
ガバッ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?
綺麗に凪が毛布の中にくるまってるじゃあーりませんか。
寿司詰め状態・・・?
巻き寿司・・・?
凪寿司。
さて,どうしましょうか・・・
「♪〜ピルピルピル」
俺の携帯がなったようです。
「はい。月沢英知ですが」
『あ,えいちゃーん?紫苑だけどー』
「紫苑ですか」
『どー?誰から回ってるー?』
「凪ですよ」
とチラッと凪寿司を見る。
『やっぱりねー』
そういって紫苑はカラカラと笑った。
『あんね。えいちゃん。起きた?凪くん』
俺はため息をついて呟いた。
「全然。何をしても起きません」
『だろうと思った。凪君はそのままでいいよー。写真は撮ったんでしょ?ね・が・お」
「そりゃぁ,もうバッチリです」
『さっすがー。じゃ次よろしくー』
「了解」
ということは起きそうにない凪を放置してもいいと・・・
そうですよね。
それが妥当です
じゃ,次,遼ですね。
隣の部屋なので助かりました。
ガチャ
言わずもがな,マスターキーです。
おやおや,寝息をたてていますねー
ナイスタイミング。
あ,でも気を付けなければ・・・
凪同様にそろーっと近付く。
パシャパシャ
遼の横の長い髪がサラッっと流れた。
女の子だったらモテてたでしょうねぇ・・・
心の底から俺はそう思って遼と眺めた。
で・す・が・・・・
遼はできるだけ早く終わらせないと。
まぁ,慣れていますけど・・・
いざいかん!
命名!遼の寝起きは以下略。
「遼。起きてください。遼」
「・・・・・・は?」
やっちゃいました。
やってしまいまいした。
「んだよ。英知。人の熟睡邪魔してんじゃねーよ。あぁ?」
「それはそれはすいません。」
悪びれた様子もなく謝っておく。
「ってかどうやって入ったんだよ。クソ。勝手にはいってんじゃねぇぞ。コラ。二度と人前にでれねぇような体にしてやろうか?あぁ?」
ビデオビデオ。
よしバッチリ映ってますね。
これを遼ファンが見たらどういう反響なんでしょう・・・。
楽しみですねぇ・・・(微黒)
「は・る・か」
と言って俺は遼の脇腹を軽くつついた。
「はうーくすぐったいー。あれ?英知?」
そう。遼が脇腹を触ると元に戻る。
少しの間で英知はそれを学習していた。
「おはようございます。遼v」
「え?あ。おはよー英知。」
遼は俺が自分の部屋にいるのに戸惑っている。
そしてキョトンと小首を傾げている。
「何で英知が俺の部屋にいるの・・・?」
上目遣い気味に遼が俺を見た。
何でって言われましてもねー
どう答えるべきか・・・
「紫苑が呼んでいましたよ?」
Sorry!紫苑。
あとは遼のお相手よろしくお願いしますね。
「んー?えーそーなのー?ありがとー」
といって遼はトタトタとおぼつかない足取りで部屋を出ていった。
かわいいですねー
どこかの誰かと大違い・・・。
はっ
軽く侮蔑的な笑いをして俺は次の部屋へと向かった。
次は・・・
那緒ぐらいでしょうか・・・
あーでもどーなんでしょう・・・
とりあえずレッツゴー。
向かいの部屋ですね。
ガチャリ
イエイ。マスターキー
そろーっと俺は那緒の部屋を覗いた。
「よっ。英知」
・・・・・・やっぱり・・・・
「何で起きてるんですか・・・」
俺はため息混じりに那緒に言った。
そりゃー俺は那緒の寝顔とか拝んだことはないですけどね。
まさか今日も起きてるなんて思いませんでしたよ。
「英知こそ,こんな朝っぱらから人の部屋入っていけねーんじゃねぇの?」
「俺はいいんです。一体今何時だと思ってるんですか」
「んー?5時半だけどー?」
「寝ててくださいよ」
「いいのいいの。俺はじじぃだからね。早寝早起きなんだな」
チッ
やっぱり失敗か・・・
命名!那緒の寝起きは・・・・ができないじゃないですか・・・。
「えー何―?みんなの寝起きとかそのビデオに撮っちゃってるわけ?」
抜け目がないというか・・・
なんつーじーさんだと思いながら・・・
俺は頷いた。
「そ☆ということは凪も入ってるんだなvv」
「そうですよ。全く起きませんでしたけど」
「そりゃそーだ。俺じゃないと起きないんだよ。かわいいだろ?」
はぁ・・・・とため息をつきながら俺はどうやってこのいやに若いじじぃを寝かそうかと思案していた。
那緒は那緒でいかに凪がかわいくいかに従順でどんだけ自分はそのラバー凪を愛しているかというのを熱心に語っている。
そんなの俺にとっちゃどうでもいいんですけどね。
というより聞いていなかった。
んー・・・・
あ,そうだ。
「な・お」
「なんだ?英知」
今まで,凪への愛をそんなに熱心に聞いてくれる人がいなかったのか・・・(俺も全く聞いてやいませんでしたけど)あんまりにもうれしそうに那緒がにこっと笑うので戸惑いましたが・・・
ドゴッ
バサリ
広辞苑新改訂版。いつもより多くなっておりまーす。
ふぅ・・・・
よい眠りを。
頭が四角くなるかもしれませんけど・・・手を使わずに倒立ができるからまぁ,いいことをしたということで。
アーメン
あんまり美麗というかそういう那緒ではなかったのですが,いちよ写真に納めました。
ご協力ありがとう。
那緒。
広辞苑がどこからでてきたかは想像にお任せします。
えーっと・・・・
ドラエ○んが友達ということで。
それでは最後に棗ですか。
隣ですねー
ガチャリ
お,寝ています。
棗の青緑の髪が見えた。
これは起きそうにないなと棗をチラと見て
パシャパシャと写真を撮った。
紫苑がほしそうだから少し多めに撮っておきますか・・・。
そして俺は棗の髪を触ってみた。梳く。
サラサラしている。
この髪は染めているんだろうか・・・?
生まれてこの方髪を染めたことのない俺にはよくわからなかった。
俺と遼は染めたことないんですよねー
あとの3人はありえない色ですけど・・・。
にしても,keenのみんなは結構顔が整っている方ですね。
うらやましい限りです。
「ッ!?」
いきなり腕がつかまれた。
「何?ご主人。夜這い?」
「何を言っているんですか・・・」
といいながらビデオカメラはバッチリOKです。
「やっとご主人もその気に・・・・」
「死ね」
ドゴォドゴォ
すさまじい音が鳴り響いた気がした。
『本当は恐ろしすぎる世界史図鑑』
かなり太い俺愛用の図鑑です。
角もちょうどいいぐらいに固いんですよねv
俺の目の前には少しだけ頭が平たくなった棗が寝ていました。
そう・・・
永眠です。
むしろこのまま土葬してやりたいぐらいですけどね。
はっ
とりあえずミッションコンプリート。
俺は棗をそのまま放置し(死体遺棄?)
意気揚々と紫苑の元に向かった。
「失礼します」
「あーえいちゃーん。どーだった?」
目の前には紫苑がのんびりと遼とお茶を飲んでいた。
「おつかれー英知。」
「遼も」
微笑しながら俺は遼の隣の席に座った。
「はい。紫苑」
そして手にあるビデオカメラを手渡す。
「うん。ありがとね」
紫苑はどれどれと映像を見た。
「どうですか?」
遼にお茶をもらいながら紫苑にたずねた。
「うん。いい感じ。那緒くんをどうやって眠らせたの?」
「それは秘密ですv」
ちゃんと証拠隠滅はしましたからね・・・フフッ
「それじゃ,編集して何とかしてkeenファンの人に高値で売りつけるねv」
「お願いします。」
そうして俺の少し疲れた1時間が終わった。
あ,ちゃんとたんまり報酬は受け取りましたよ?